国産バイリンガル製作所

英語力0から国産バイリンガルになった私が知っている、海外に行かずに英語を話せるようになるためのヒント集

効果的な単語の学習法1 〜そもそも単語の何を覚えるの?〜

 

 

単語の知識が外国語を使う上で大切ということに異議を唱える人は、きっといないでしょう。 

でも、「単語を覚えよう!」と一口にっても、

はたして単語の何を知っていれば良いの?

 

スペル?

和訳?

品詞や使い方?

 

単語を色んな面から知っておくに越したことはありませんが、まず優先的すべきなのは単語の語形(スペルと発音)と意味を繋げることです。 

 

 

 

単語には、以下のように様々な面があります。

 

・発音

・品詞

・語法(enjoyの後には不定詞ではなく動名詞を使う)

・活用(動詞のgoは、go-went-goneと活用する)

・派生形(動詞decideの名詞形はdecision)

・熟語

 

ですが、これを全ていっぺんに覚えようとすると認知的に負荷がかかりすぎてしまい、結局どれも覚えられないという恐れがあります。

時間もかかってしまいます。

そうなれば効率的とは言えないし、学習が辛くなるでしょう。

  

なので、効率的に英単語や外国語の単語を覚えるために、

まずは単語の語形(スペルと発音)と意味を結びつけることを優先させましょう

 

これなら覚えるべき情報が限られているので楽ですね♪

 

単語に関する他の知識は、きちんとインプット量を確保して外国語に触れていけばそれに伴ってついてきます。

 

 

さて、効率的に単語を学習するためには単語の語形と意味を繋げるのが優先と言いましたが、注意事項を2つあげておきますね^^

 

 

<効率的に単語を覚える際の注意点>

①スペルは、何度も書いて覚えようとしない

②「単語を覚える=その和訳を覚える」ではない

 

 

 

①スペルは、何度も書いて覚えようとしない

 

中学校や高校でやらされましたね、何度も英単語を書くの。

先生から、英語の授業1つあるたびに1ページ分、英単語を繰り返し書いたものを提出しなくてはいけなかったのを覚えています。

 

たくさん書いたら書いただけ、学習した感がありますし、達成感も味わえたものです。

面倒でしたが(笑)

 

しかし興味深いことに、米国ワシントン大学のジョー・バークロフト教授が2006年に行った研究では、

単語の書き取りが、実は単語学習を阻害する

という結果が出ています。

 

この実験は、アメリカの大学生にスペイン語を学習させ、学習直後と2日後にイラストから正しい単語を書かせるテストを実施したというもの。

 

結果としては、⑴単語とその意味のイラストを12秒間見せる→書き写しをさせた時よりも、⑵単語とその意味のイラストを12秒間見せただけのほうがスコアが良かったのです。

学習直後と2日後どちらにおいてもです。

 

そうなった理由としては、単語を書き写す方に意識が向き、単語の語形と意味を繋げることを阻害したことが考えられます。

 

書き写していくらスペルを覚えても、意味も一緒に覚えていなければ、このテストに正解することはできないでしょうからね…

 

この実験のように、単語を学習する際に書かなくても実際に必要な時に単語が書けるのであれば、わざわざ時間を割いて単語を繰り返し書く必要はないのではないでしょうか。

 

 

②「単語を覚える=その和訳を覚える」ではない

 

例えば、gather=集める で覚えてしまうと、「私は硬貨を集めることが好きです」

と自分の趣味を言おうとして、

"I like gathering coins."としてしまうかもしれません。

 

ここでのように趣味で収集するという場合は、gather ではなく collect の方が適切です。

 

このように、和訳と英単語の意味が完全に一致しないことがあるため、単語を覚える際に和訳に頼りきると誤用につながります

 

とはいえ、和訳で覚えることが全く悪いというわけではありません。

hippocampus(海馬)やhydrogen(水素)といった専門用語は和訳との意味にほとんどズレがないので、その場合は和訳で覚えても良いでしょう。

 

 

 

 

以上、単語を覚えるには単語の何を優先的に覚えるかについて触れました。

まず優先すべきことは、語形と意味を繋げて覚えること、でした。

そうすることで、少ない時間で効率よく単語を覚えていきましょう!

 

 

次の投稿では、単語の意味を覚えることについて追記します^^ 

続きはこちら→効率的な単語の学習法2 〜単語の《核となる意味》を覚えよう〜

 

 

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こちらの投稿は、下記の文献を参考にしました。
感謝申し上げます。

『英単語学習の科学』

著者:中田達也