国産バイリンガル製作所

英語力0から国産バイリンガルになった私が知っている、海外に行かずに英語を話せるようになるためのヒント集

なぜ外国語を学ぶのか-2

 

Bonjour!

前回の続きです。

前回は①と②について挙げたので、今回は③と④について触れます!

 

==================

① 認知能力が上がる(認知症アルツハイマーの発症が遅れる)

② 問題に直面した際、感情的にではなく理性で解決できる

③ 言語を通じて、日本の外の価値観・文化を自分の中に取り込める(性格が変化する)

④ より海外の人と仲良くなれる

==================

 

③ 言語を通じて、日本の外の価値観・文化を自分の中に取り込める(性格が変化する)

 

私の周りにはバイリンガルマルチリンガルが何人かいるが、「違う言語を話しているときは性格が違う気がする」「英語を話すようになって性格が変わった」と彼らが言うのを何度か耳にしてきた。私自身も感じている。

 

言語は、それが使われている社会を表したり、話している人々の世界の見方を表している。また、言語がその人の考え方に影響を及ぼす。

ってことは、別の言語を学んで身につけることで、別の性格・見方が入ってくるということ。

 

性格や視点が違えば世界の見方・ものの考え方が増えて、お得というか、パワーアップするというか、1つしか見えないより2つ以上見えてた方がより良い方法を見つけられそうで良いではないか。

 

同じ人物であっても、使っている言語でものの捉え方が違うということが2015年にPanos Athanasopoulosらによって証明された。

 

=====彼らの研究内容=====

【実験方法(※一例)】

被験者に、自動車の方向に向かって人が歩いている動画を見せ、何が見えるか言葉で表現してもらった。

 

【結果】

英語が母語の人→「人が歩いている」(行為そのものに注意して見ている)

ドイツ語が母語の人→「自動車に向かって歩いている人」(行為と目的を見ている。ドイツ語は、出来事を全体的に考察する言語であるから)

 

英語もドイツ語もどちらも流暢に話すバイリンガルに答えてもらうと、その瞬間に話している言語の見方で答えたという結果もあった。 

=====================

 

また、鈴木栄さんの論文におけるケーススタディでは、

外国語を学んだ人の性格がどのように変わったかということを示している。

性格が開放的になる、自信がつく、コミュニケーションへの意欲が高まる、決断力がつく、異なる価値観を知ることで精神的な危機を乗り越える、自己発見などが挙げられている。

 

ただし、こちらのケーススタディは皆英語を第二言語として学習していたので、他の言語を学習した場合では、言語次第で「性格が開放的になる」という変化がない可能性もあると私は感じる。

 

 

④ より海外の人と仲良くなれる

これ、ただ単に相手に伝わるから仲良くなれるっていう意味ではないです。

相手の国の言語を話すことによって、

「あなたの文化に興味を持ってますよ〜」

「あなたと仲良くなりたいですよ〜」

ってのが伝わって相手とより仲良くなれるという意味。

 

英語以外を母語とする相手が例え英語を知っていて意思の疎通ができても、

やはり相手の言語で単語や挨拶を言っただけでも反応が全然違う。

受けがいいというか、心を開いてくれるというか。

 

なので、英語圏以外の国に行くときは、私は必ずその国の

挨拶・数字・旅行会話程度は言えるようにしてから行く。

 

これはあくまで私の価値観です^^

 

 

+α

1. 翻訳機能や誰かのフィルターを通さずに、直接相手の言いたいことがすぐに理解でき、コミュニケーションがとりやすい

 

 翻訳された内容って、何かが抜けてたり変化していたり微妙にニュアンスが違っていることがある。

 

2018年にオーストラリアにて、私がとあるセミナーに参加してきた時のこと。

講演者は皆英語を話しており、希望者には通訳が聞ける機械が配られた。

試しに聞いてみたところ、伝える時間と量の関係からか時折抜けがあったりした(通訳の仕事はすごいと思う。決して貶すつもりはない)。

 

また、話者が話してから通訳者を通して理解をすると、その分時間がかかる。

実際にディスカッションをしたりワークショップをする際にはもっと円滑にコミュニケーションをとりたいと感じるのではないだろうか。

 

 

2. 情報がすぐに入る

1と似てるけど。

 

2013年の冬、留学せず日本で学んだ自分の英語の実力チェック、およびちゃんと通じるのか検証するため、アメリカのカリフォルニア州にて日本語指導ボランティアに行った時のこと。

 

ふらりと立ち寄った本屋に科学の雑誌があった。マインドフルネスと瞑想についての記事が大々的に書いてあった。

その2、3年後だっただろうか。日本で同じ雑誌が翻訳されているのと見つけてギョッとしたものだった。「え、今更?」と…

 

 

とりあえず、特に私が伝えたかった外国語を学ぶメリットは以上である。

 

もちろん外国語の学習をする必要があるか判断するのは、その人自身だ。

外国語をきちんと身につけようとするとある程度の時間を投資することにはなるし、人によってはもっと優先順位が高いものだってある。

 

外国語を身につけるために「ある程度の時間」が必要とはいえ、無駄に遠回りせずに効果的に学べるよう、ヒントをこのブログに置いていく予定なので、少しでも皆さんの手助けになれたら幸いです^^

 

 

参考文献

https://wired.jp/2015/05/18/language-changes-your-view-of-the-world/

https://ci.nii.ac.jp/els/contentscinii_20190312092524.pdf?id=ART0010029150