なぜ外国語を学ぶのか?
こんにちは!
今回は、外国語を学ぶメリットについて書きます。
翻訳機能や翻訳アプリがさらに便利になってきたし、別にわざわざ外国語を話せなくても良いじゃん。という方もいるでしょう。
翻訳してもらうから語学は必要ない、という意見や価値観があっても良いと思います。
人それぞれ、好きにしたらよろし!
遊びたい、テレビ見たい、お出かけしたい、ぐうたらしたい、運動や別のことを勉強したいなど… やりたいことはたくさん!
なのに何故、人生の限られた時間を語学に投資するのか。
外国語が話せるメリットを言うと、
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②(第二言語を使っている際)問題に直面した際、感情的にではなく理性で解決できる
③ 言語を通じて、日本の外の価値観・文化を自分の中に取り込める
④ より海外の人と仲良くなれる
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もちろん、旅行が楽になるなど他にも利点はありますが、
きりがないので上記4つについて取り上げます。
それぞれもう少しじっくり見ていきましょう。
① 認知能力が上がる
この認知能力が何を指すかというと、創造力・類推能力、柔軟な情報処理能力などです。バイリンガルの子供は、モノリンガルの子供と比べて認知能力が優れているということが、ここ30年くらいで分かってきて定説となっています。
また、母語と話せる外国語の距離(お互いの言語がどれくらい似ているのか)でも、認知能力が上がる幅も違っています。
例えば、
とでは、認知的な優位性は後者の方が高くなります。(日本語バンザイ!)
後者の方が認知資源をより使い、もっと脳を使うからでしょう。
さらに、成人であってもバイリンガル/マルチリンガルである良い点があります。
ニューロンやシナプスの大部分が集まっている灰白質の密度の高さです。
そのため、認知症・アルツハイマーの発症を遅らせることが期待されています。
認知症においては、
教育レベルが高い人→ 認知症の発症が遅いが、一度発症すると進行スピードが普通の人より速い。よって、普通の教育レベルの人にすぐに追いついてしまう
バイリンガル→ 認知症の発症が遅い。進行スピードは特別速くはならない
ただし、どのくらい第二言語の力があれば認知症が遅れるのかというのは、まだ分かっていないようです。
② (第二言語を使っていて)問題に直面した際、感情的にではなく理性で解決できる
こちら、大人になってからなど母語フィルターを通して外国語を学んだ場合なので、第二言語を学んだタイミングが関わっているのだと思います。
幼い頃に言語を学んだ場合、人は右脳と左脳の両方を使って学びます。また、どちらの言語を使うにも右脳と左脳の両方が活性化されます。
そして、成長するにしたがって、脳が右左で役割が分かれるようになっていきます。
なので、ある程度成長して母語フィルターを通じて第二言語を学んだ場合、左脳(言語力・分析・推理を得意とします)が右脳(感情・図形・イメージの記憶・直感)よりも有利に活性化します。話す時もです。
そのため、第二言語を使っている際に問題に直面したら、左脳が優位に活性化しているため、感情が介入しにくいのでしょう。
もうひとつ!:実行機能、問題解決、タスクの切り替え、不必要な情報の排除、集中する能力を強化できる…かも!
1960年代より前では、バイリンガルはハンディキャップだと思われていました。
言語の区別にかなりエネルギーが使われるため、子供の発達を遅らせると考えられていたためです。
一方、最近の研究では、言語の切り替えを行う際に脳が活性化し、背外側前頭葉皮質(実行機能、問題解決、タスクの切り替え、不必要な情報の排除、集中するために大きな役割を果たす脳の部分)を強化する可能性があると示されています。
今回は、脳の視点でまとめちゃいました。
思ったより長くなったので、
③と④については、別の記事で取り上げます^^;